UX, UI Review

UX, UIデザインとか、ユーザーリサーチとかについて、ゆるく書いていくよ。

最後のひと手間をユーザーにゆだねるUXデザイン

      2014/11/03

先日、テレビで「ならやん」というモナカを見かけました。 どうやら、箱根登山鉄道の宮ノ下駅近くにある、NARAYA CAFEで食べられるらしいです。 このモナカは、餡と皮が別々に提供されるので、自分で餡を詰める作業が必要になります。皮のパリパリ感と香ばしさを楽しんでもらいたいということで、この提供方法にしているそうです。 これを見て、面白いUXデザインだなと思いました。

最後のひと手間をユーザーにゆだねる

何かのプロダクトをデザインするとき、多くの場合は完成しているものをユーザーに届けようとします。

でも、「ならやん」はあえて完成させず、最後のひと手間をユーザーにゆだねています。 このことが、ユーザーにとっての価値を上げていると思いました。

皮のパリパリ感と香ばしさを楽しめるという価値以外にも、自分で餡を詰めることによって、

・餡を詰める作業の、左官職人的な楽しさ

・餡を好みの量に調整できる、カスタマイズ性

・自分が完成させたことによって生まれる愛着

などの価値が付加されているように思えます。

このような心理をUXデザインに活かせば、プロダクトの価値を更に上げられるのではないかと思い、前例を調べてみました。

IKEA効果

2009年に、ハーバード・ビジネススクール助教授のマイケル・ノートン氏によって、IKEA効果(The IKEA Effect: When Labor Leads to Love by Michael I. Norton)という現象が発見されています。

IKEA効果とは「自分で作ったものに本来以上の価値を感じてしまう」現象です。

IKEAの家具は、自分で苦労して組み立てることになりますが、その苦労がプロダクトの価値を上げ、愛着を持つ要因となっているということです。

IKEAの他にも、「だるまの目入れ」、「誕生日ケーキのロウソク消し」など、多くの前例があるはずです。

IKEA効果の罠

ただし、このIKEA効果はデザイナーやエンジニアにとって、悪影響を及ぼす可能性も秘めています。

デザイナーやエンジニアの方々は経験があるかと思いますが、自分で何かをデザインしたときに、愛着が生まれてしまい、それを過大評価してしまうことあります。

HCDでは、「作る」、「評価する」というプロセスを繰り返すことが求められますが、IKEA効果によって自分のデザインに過大な愛着を持ってしまい、正しい評価や改善ができなくなるおそれがあります。

デザイン思考、Lean UXなどでも同じことが言えると思います。

まとめ

このように、UXをデザインする過程で、自分やユーザーの心理をコントロールすることが重要になってきています。

これからも、自分のデザインや、ユーザーとの適度な距離感を保ちながら、UXをデザインしていきたいと思います。

 - Service Design, UX , , , , ,

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